最近仕事場のPCでExcelファイルを開く際に時間がかかります。Excelを起動するだけなら2,3秒なのですが、データの入っているファイルだと10秒以上かかります。
読み込みに時間がかかっているようなので原因はHDDでしょうか。液晶一体型PCなのでノートPCと同じ2.5インチのさほど速くないHDDが使用されているはずです。SSDに変えると速くなるのでしょうが、システムからすべて入れ替えるのは面倒です。
ただいろいろ調べているとSATAの内蔵HDDよりもUSB3.0接続の外付けSSDの方が速度が速いようです。外付けSSDだとデータをそこに置けばいいだけなのですぐに導入できます。
値段をチェックすると120GBが最安で¥3,000弱です。それくらいの値段なら試してみてもいいでしょう。
購入したのはpaypayモールで販売されていた120GB外付けSSDです。
電子辞書と比べてもわかるように非常にコンパクトなサイズです。
PCに接続してスピードチェックです。使用ソフトはCrystalDiskMark 7.0です。
まずは内蔵HDDです。
[Read]
Sequential 1MiB (Q= 8, T= 1): 176.139 MB/s [ 168.0 IOPS] < 47412.78 us>
Sequential 1MiB (Q= 1, T= 1): 179.067 MB/s [ 170.8 IOPS] < 5848.21 us>
Random 4KiB (Q= 32, T=16): 0.788 MB/s [ 192.4 IOPS] <707233.58 us>
Random 4KiB (Q= 1, T= 1): 0.258 MB/s [ 63.0 IOPS] < 15799.02 us>
[Write]
Sequential 1MiB (Q= 8, T= 1): 159.607 MB/s [ 152.2 IOPS] < 52037.68 us>
Sequential 1MiB (Q= 1, T= 1): 147.660 MB/s [ 140.8 IOPS] < 7054.41 us>
Random 4KiB (Q= 32, T=16): 0.887 MB/s [ 216.6 IOPS] <668997.44 us>
Random 4KiB (Q= 1, T= 1): 0.761 MB/s [ 185.8 IOPS] < 5360.75 us>
次に外付けSSDです。(スクショにした方が見やすかったですね。)
[Read]
Sequential 1MiB (Q= 8, T= 1): 420.114 MB/s [ 400.7 IOPS] < 19645.96 us>
Sequential 1MiB (Q= 1, T= 1): 386.519 MB/s [ 368.6 IOPS] < 2709.67 us>
Random 4KiB (Q= 32, T=16): 21.985 MB/s [ 5367.4 IOPS] < 94381.08 us>
Random 4KiB (Q= 1, T= 1): 17.030 MB/s [ 4157.7 IOPS] < 239.22 us>
[Write]
Sequential 1MiB (Q= 8, T= 1): 392.358 MB/s [ 374.2 IOPS] < 21287.84 us>
Sequential 1MiB (Q= 1, T= 1): 371.398 MB/s [ 354.2 IOPS] < 2818.98 us>
Random 4KiB (Q= 32, T=16): 33.860 MB/s [ 8266.6 IOPS] < 61521.10 us>
Random 4KiB (Q= 1, T= 1): 21.764 MB/s [ 5313.5 IOPS] < 187.07 us>
シーケンシャルのリード&ライトで2倍以上、ランダムのリード&ライトは30倍から65倍もの速さが出ています。これは期待できます。
ここでHDD上のExcelファイルを開く際の時間を計ってみます。テキストデータのみ635kbのファイルで約5秒です。あれ、手元のファイルで比較的大きなサイズだったのですがさほど時間がかかりませんでした。別のファイルを開きます。こちらはテキストデータのみ300kbですが、シートが30あります。最後に開いていたシートが表示されるまで約10秒、下部のシート名が表示されるまで15秒ほどかかりました。
次にOneDriveのドライブを変更します。Microsoftのページ「OneDrive フォルダーの場所を変更する」を参考にしてSSDに移動しました。
さあ、これで完了です。早速ファイルを開いてみましょう。まずは635kbのファイルです。1, 2, 3, 4, 5。開きました。あれ、変化なしです。シートが30あるファイルを開きましょう。あれ、16秒です。HDDより1秒ほど遅いですが、これは誤差の範囲内でしょう。それよりも全然速くなってないのが謎です。
他のファイルでも試してみましたが、体感としては変わりません。Wordファイルはもともとイライラするほどの遅さではなかったので、違いがわかりません。
多くのExcelファイルを開いて気づいたことですが、開くのが遅いものはすべてシート数が多かったです。Excelファイルの読み込みが遅いのはディスクからの読み込みが遅いのではなく、シートを展開するのに時間がかかっているようです。となると処理速度を上げる必要があるのでCPUが関係してくるでしょう。今のPCを使っている限りどうしようもないという結論になります。
結局OneDriveを元のHDDに戻し、SSDは取り外しました。