親がSDカードを持ってきて、データを復活させてくれと言います。
話を聞くと、デジカメで撮った写真をパソコンに入れて保存しているのですが、一部の写真がないようです。で、このSDに保存していたはずだが何もデータがないと言うのです。
中を見てみると確かに何もありません。間違ってフォーマットしてしまったのでしょうか。こうなるとデータ復活(復旧)ソフトを使うしかありません。
「SD データ 復活」でググると、広告4つを除いて一番上にヒットしているのが「SDカードから削除したデータの復元方法 – EaseUS」というページです。 『EaseUS Data Recovery Wizard』というソフトの紹介ページです。 それを使ってみましょう。
まずはトップページに行きます。
復旧率97.3%ですか。期待が持てます。Windows PCを使用していますので、「Windows向け」をクリックします。
「製品版」と「無料体験」があるようです。このページの下部に違いが表記されています。
Free版は「最大2GBまでデータ復元可能」とありますので、まずはそれを試してみます。ダウンロードをクリックして、保存したファイル『drw_setup.exe』を実行します。
そのままOKです。
「次へ」をクリック。
使用許諾契約書を読んで「同意」します。
そのままで良ければ「確認」です。
「次へ」でいいでしょう。
これはお好みで。私はアイコンを作りました。
ようやく「インストール」です。
インストール中です。
インストール自体は10秒もかからずに終了です。それまでに時間がかかるので少し拍子抜けです。 完了を押して、「EaseUS Data Recovery Wizard」を起動します。
と思ったらブラウザが立ち上がりました。
正直これはなくてもいいかもと思いました。
気を取り直してデスクトップのアイコンをクリックして、ソフトを起動します。
これにちょっと恐れおののく人もいるかもしれませんが、各種ドライブを深く探らなければ削除したファイルの復活はできないでしょうから「はい」をクリックします。
ようやくソフトが起動しました。
SDカードをPCに挿入します。外部ドライブとして認識しました。K-70は親が使用しているデジイチです。
Fドライブを選択します。
削除済みファイルの検索をしているところです。
2GBのSDカードだったのですが、何故か検出されたファイルが2.88GBになっています。どういうことでしょう??
画面上の帯の復元候補をを見ると、タグというフォルダの中にCameraとOthersというフォルダがあります。プレビュー画面には写真が表示されています。これは期待できます。
タグにチェックを入れると選択になります。「リカバリー」ボタンが押せるようになりましたのでクリックします。
すると有料版購入を促すポップアップが現れます。あれ、2GBまでは無料だと思ったのですが。1GBのSDカードも渡されていたのでそちらで試してみましょう。
Fドライブに入れました。ファイルは全くありません。
スキャンすると今度は3.94GBもあります。1GBのSDカードなのに何故?
タグのフォルダをクリックすると2.99GBになりました。これではまた2GB超えてしまいます。
タグ>Camera>PANASONICとフォルダを絞ります。1.01GBになりました。これで大丈夫でしょう。「リカバリー」をクリックします。
あれ、また購入を促すポップアップです。2GBを下回っているのに。もう一度サイトを見てみます。
すると別のページで次のような記載を見つけました。
復元可能データ量は500MBで、SNSにソフトをシェアすると1.5GB追加されるようです。先程のページには最大2GBとあるだけで、このような記載がありませんでした。
またSNSにシェアするとあるのですが、その手段がわかりません。ソフトの方もいろいろ見たのですが、わかりませんでした。自己申告制なのでしょうか?その辺りをきちんと表記されてあるといいのですが。
【追記】どうもダウンロードするファイルを間違えていたようです。ファイル名が同じdrw_setup.exeでサイズも同じ41.6MBですが、フリー版と体験版は違うファイルです。前者はhttp://download.easeus.comで、後者はdownload2.easeus.comです。ご注意ください。フリー版だとちゃんと500MB、ソフトからSNSにシェアすると+1.5GBまで使用できるようです。
【追記ここまで】
仕方がないので今回はライセンス認証してファイルを復活させます。
ライセンスを入れて「OK」を押すと、しばらくして「ライセンスが認証されました!」と表示されました。
もう無制限にファイルを復活させることができますので、タグのフォルダすべてを選択して「リカバリー」をクリックします。
するとファイルの保存先を聞いてきました。今回はDドライブを選びます。
スキャンが完了していたせいか、さほど時間がかからずにリカバリーが完了しました。
復活したフォルダ「復元候補」を見てみます。
「タグ」フォルダの中に「Camera」と「Others」があります。前者のサイズは1.01GBで、SDカードの中身と推測されます。後者は1.97GBでした。何が入っているのでしょう?
まずはCameraフォルダ内のPANASONICの中を確認します。これが失われていた写真でしょう。一つクリックします。
きちんと復活されています。
EXIF情報もそのままです。このファイルはRW2という見慣れない拡張子のファイルでしたが、他のjpegファイルもEXIF情報含めきちんと復元されています。
消してしまったファイルをそのまま復元してくれました。 『EaseUS Data Recovery Wizard』 いいですね。親に復元したファイルを入れ直したSDカードを渡すととても喜ばれました。
もうひとつのフォルダOthersの中には「JPEG Graphic file」というフォルダがありました。同じような写真が2枚ずつあります。
一枚目をクリックします。
あれ、サムネイル画像のようです。
隣りにある同じような写真をクリックします。
大きな元々の写真のようです。どうやらサムネイル+元の画像が復活されています。写真をよくよく見ると、順序は異なりますがPANASONICフォルダと同じ写真です。けど何故1.97GBもあるのでしょうか。
ファイル情報を見てみます。
サムネイルと元の画像がほぼ同じファイルサイズです。だからこちらのフォルダが約2倍になっているのですね。こちらのファイルのEXIF情報はありませんでした。
というわけで考えられることは、Cameraのフォルダは元々のファイルを復活させて、Othersの方はソフトがJepg画像を復活させているということです。ですのでSDカードを復元する際にはOthersのフォルダは選択する必要がないと判断できます。元々のファイル復元が上手くいかなかった時だけ、そちらも復元するといいでしょう。
画像ファイルはきちんと復元してくれましたが、他のファイルはどうでしょう。
紹介ページを見ると、他にも様々なデータ復元に対応しています。現在のところハードディスク復元やシステムクラッシュ等の問題はありませんのでこのソフトを活かせる場面はなさそうです。試しにゴミ箱復元でもしてみましょう。
Cドライブを選択します。
削除されたファイルを調べた後、Cドライブ全体のファイルを検出し始めました。スクリーンショットはすでに1時間以上経過しています。この時点でまだ5時間50分も残っています。本当にそんなにかかるのか調べてみました。
5時間後スキャン完了です。Cドライブは3TBのHDDで2.66TBを割り当てています。使用容量は518GBです。検出されたファイルが6TBになっているのは、SDカード同様に同じファイルを何度も検出しているからでしょう。
そして「削除されたファイル」をクリックして中身を見て驚きました。知らないファイルが多数あったからです。実はソフトをインストールしたPCは家族で使用していて、それぞれのアカウントでログインしています。そこから考えるに、どうやら家族の他の人が削除したファイルのようです。
試しに一つのフォルダを選択して復元してみました。いろいろなファイル(txt, exe, mp3等)がありましたが、データ欠損もなくすべてきちんと復元されていました。
【まとめ】
データ復元(復旧)に関しては『EaseUS Data Recovery Wizard』の謳い文句「復旧率97.3% 業界随一のデータ復旧ソフト」の通り、 素晴らしい働きをしてくれました。使用方法も直感的にわかり、使い勝手もいいです。
ただ共用のパソコンで使用すると復元されたくないデータも復元される可能性があることを知っておく必要はありそうです。